専門科目の対策

専門科目の対策について

臨床心理士指定大学院の専門科目は、臨床、発達、社会、認知、学習、統計、研究法といった専門分野について、論述問題が出題されることがよくあります。

大学院の過去問を見ると、だいたい例年の出題形式がわかるはずです。
一口に専門科目の問題といっても以下のように種類が分かれます。

語句説明問題

テクニカルタームの定義だけを100字~200字程度で説明させる語句説明問題。
周辺知識がそれほそど必要なく比較的平易だが、その語句自体を勉強していなければまったく解答することはできません。

【問題例】
内的作業モデルについて200字以内で説明しなさい。
カイ二乗検定について100字程度で説明しない。

 

論述問題

字数が300字以上の問題で、多いと800字や1000字を超える指定字数のある問題もあります。
語句の定義だけを書いても字数は埋まらないので、周辺知識と一緒にまとめる必要があります。

また、研究法の長所と短所を述べさせたり、図表も交えてそれらをいかに読み取って論述できるかを問う問題もあります。

 
特に600字程度になると「論述」であることを意識して、全体に流れを作ることが欠かせません。
解答が単なる説明になっていないかを意識するようにしましょう。

【問題例】
幼児に対する心理療法を行う際の制限とは何かを600字程度で述べなさい。
量的研究と質的研究の長所と短所を800字程度でまとめなさい。

 

事例問題

仮の事例を設定して、それに心理士としてどのように対応するかが問われる問題。
発達障害、精神疾患を題材にした事例が多いです。

一見、専門的な経験がないと解答できないように思えるので苦手意識を持つ受験生も多いですが、問われているのはごくごく一般的な内容であり、アプローチも含めて基本的な知識を有していれば解ける問題がほとんどです。

【問題例】
A君は幼児期から多動傾向と注意集中困難が見られたが、徐々に改善し、小学校入学時にはほとんど目立たなくなった。
しかし、コミュニケーションや対人関係で問題が出始め、高学年になるとクラスで孤立し、いじめの対象になった。
成績は比較的良好だが、国語の読解や作文が苦手である。
現在は中学生1年生だが、不登校が続き、軽いうつ傾向を伴っている。

(1)この事例の発達上の問題点を説明し、発達臨床心理学的に明らかにすべきこととその方法を述べなさい。
(2)この事例の本質的な問題を考察し、その対処法を述べなさい。

 

具体的な勉強法

まずは志望校の過去問でどの分野が出題されやすいか、という傾向をつかみその分野を取り扱った大学の教科書や専門書を熟読することが対策となります。

心理学の概論書としておすすめなのは、『心理学 第5版補訂版』(東京大学出版会)や、『心理学 新版』(有斐閣)です。

心理学初学者はもちろんのこと、大学を卒業し、心理学からブランクがある方も、こうした大学の授業でも教科書として使われているような概論書を手に取って、心理学全般の基礎知識を身に付けるところから始めてください。

 
教科書や概論書で専門知識を学んだら、それを適切な日本語で論述するテクニックを身に付けましょう。
試験官にわかりやすいように説明する、という文章作成能力は日ごろからの訓練が大切ですので、テクニカルタームの語句説明等で練習を積むようにしましょう。

また、合格者が共通して言っているのは、自分だけのオリジナルノートを作成してまとめているということです。
論述問題はある専門用語や事例に関して、総合的な知識が求められるので、ノートに周辺知識をまとめるようにしておくと重宝します。

ノートを作成するのが最初は少し億劫かもしれませんが、合格には欠かせないので、今から少しずつ取り組まれることをお勧めします。

 
論述の書き方には慣れコツが必要です。

練習が足りないと、同じ内容を繰り返し説明して字数を埋めたり、論述の流れのない単なる説明解答になっていることが多いです。

論述の練習をするならばプロにチェックしてもらうのが一番でしょう。
自分の論述解答をゼミの先輩に見てもらう、専門の添削指導を受けるなどがお勧めです。

通信講座の「専門科目講座」では心理学の各分野の24題の添削問題から、志望校の傾向に沿って好きな問題を選んで、添削指導を受けることができます。
添削指導は大学院受験を経験したプロの心理士が丁寧に見てくれるので、その分自分の弱点が把握しやすく、上達も早くなります。

専門科目で合格点を取りたいなら、こうした問題を解いて心理学の知識をまとめていき、第三者にきちんとチェックしてもらうことが欠かせません。
 

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